2023/11/21 更新

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ワタナベ マサナオ
渡辺 将尚
WATANABE Masanao
生年
1973年
メールアドレス
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研究室電話
023-628-4803
 
研究室FAX
023-628-4803
 

研究分野

  • 人文・社会 / ヨーロッパ文学

出身大学

  • 山形大学  人文学部  文学科

    1995年03月,卒業

出身大学院

  • 東北大学  文学研究科  ドイツ文学・ドイツ語学専攻

    修士課程,1998年03月,修了

  • 東北大学  文学研究科  文化科学専攻

    博士課程,2000年03月,中退

取得学位

  • 修士(文学),東北大学,1998年03月

学外略歴

  • 松江工業高等専門学校,講師,2000年04月 ~ 2002年03月

所属学会・委員会

  • 日本独文学会

  • 日本比較文学会

 

研究テーマ

  • ①戦後ドイツの諸問題
    第2次大戦の敗戦を受けてその後ドイツがどのような道をたどってきたのかを、現代作家(ハインリヒ・ベル、ギュンター・グラス、ジークフリート・レンツ、マルティン・ヴァルザー、クリスタ・ヴォルフなど)の作品を通して検討しています。
    また、最近では、ドイツ全土を巻き込んで活発に意見が交わされた3つの歴史論争の分析を通じて、文学作品以外の視点を取り入れた、戦後ドイツをより多角的に見る試みも進めています。
    ②比較文化
    (1)日独文化交流史(明治期のドイツ人教師、青島鹵獲書籍などの研究)
    ※「青島鹵獲書籍」:第1次世界大戦において、旧日本軍が中国の青島に駐屯するドイツ軍に勝利した際、武器などとともに日本に持ち帰った書籍類のことを言います。これらの書籍は各大学・旧制高等学校・師範学校等に分配されました。旧制山形高等学校にも配分が行われ、現在、本学「小白川図書館」書庫内に200点以上所蔵されていることが分かっていますが、その冊数の算出方法や、書籍の選定方法については未だ不明であり、さらなる調査が必要です。これらの経緯が解明されれば、山形高等学校の当時の位置付け、あるいは中央との関係を知る上で重要な情報の1つとなると考えています。
    (2)ドイツにおける異文化受容の研究
    上記(1)のアプローチとは反対に、ドイツ人たちが自らと異なる文化圏をどのような目で見ていたのかについての研究です。具体的には、ドイツから見た北欧・西欧・東欧・南欧イメージの研究、文学作品における東洋思想モチーフの研究、ドイツにおけるソ連共産主義観、植民地主義観などをテーマとしています。
    (3)東南アジア文化等、新たな視座をふまえたナチズム研究の模索
    ナチズムを研究し続けることもまた、ナチズムを忘却させない1つの有効な手段であるという考えのもと、数年前から当該研究に取り組んでいます。しかし私はナチズムだけを研究し、ナチズムそのものへの理解を深めただけでは不十分であると思っています。なぜなら、他の類似の事例と比して、ナチズムの何が「異常」であり、何が常軌を逸していたのかを正確に見定めない限り、何を反省すればよいかについても正確な指針が得られないはずだからです。現在、ヒトラーと同時代のタイで同様に独裁的な権力を振るったピブーンとの比較や、イギリスの領土拡大政策との比較を試みています。

論文

  • 抑圧されたアイデンティティー反フィッシャー論者の言説から見た「フィッシャー論争」,ドイツ文学論集,(53) 21-35,2020年10月

    渡辺将尚

    単著

  • 「アジア的」,「好戦的」,「男性的」なナチズム――「歴史家論争」の再検討,ドイツ文学論集51号,2018年09月

    渡辺将尚

    単著

  • ジェノサイドを可能にする思考――ナチズムにおける論理の転換過程,山形大学大学院社会文化システム研究科紀要第14号,2017年09月

    渡辺将尚

    単著

  • 無限に拡大する「民族性」――ヒトラーとピブーン,2人の独裁者の言説をめぐって,山形大学人文学部研究年報 第12号,2015年03月

    渡辺将尚

    単著

  • 過去への執着という病―マルティン・ヴァルザー『幼年時代の保護』における主人公の死をめぐって,「山形大学人文学部研究年報」,(11) ,2014年03月

    渡辺将尚

    単著

  • 聴取者はどこにいるのか : ジークフリート・レンツの2つのラジオドラマ,「ドイツ文学論集」,(44) ,2011年10月

    渡辺将尚

    単著

  • 時間の文学としてのジークフリート・レンツ―ラジオドラマ「家宅捜索」と長編小説『パンと見世物』,「山形大学人文学部研究年報」,(8) ,2011年03月

    渡辺将尚

    単著

  • 「過去」を背負う者,背負わない者―マルティン・ヴァルザーの戦後ドイツ社会論,「山形大学人文学部研究年報」,(6) ,2009年03月

    渡辺将尚

    単著

  • 「あらゆる既存の概念を超えたアウシュヴィッツ」?―マルティン・ヴァルザーのエッセイをめぐって,「山形大学人文学部研究年報」,(5) 133-144,2008年02月

    渡辺将尚

    単著

  • 「事物の流れ」の中の共産主義――ブレヒトの『処置』,ドイツ文学論集,(40) 27-36,2007年10月

    渡辺将尚

    単著

  • 共存する批判と是認――ブレヒト『転機の書』におけるソ連共産主義,山形大学紀要(人文科学),16(2) 121-134,2007年02月

    渡辺将尚

    単著

  • ブレヒト「老子の伝説」における老子像の諸相,「ドイツ文学論集」,(38) 59-69,2005年10月

    渡辺将尚

    単著

  • ドイツ語Web-CALLシステムにおけるより効果的な出題形式――選択式と記述式の比較――,「山形大学大学院社会文化システム研究科紀要」,(2) 25-32,2005年07月

    渡辺将尚、西平直史

    共著(国内のみ)

  • ユダヤ人の見たハインリヒ・ベル――ライヒ=ラニツキの『九時半の玉突き』論,山形大学紀要(人文科学),15(4) 91-101,2005年02月

    渡辺将尚

    単著

  • ドイツ語Web-CALLシステムに対する学生の問題意識について,「山形大学人文学部研究年報」,(2) 137-146,2005年02月

    渡辺将尚、西平直史

    共著(国内のみ)

  • 「インターネットを用いたドイツ語授業補助システムの開発と実践――定冠詞の練習問題」,「山形大学紀要」(教育科学)第13巻、第3号,2004年02月

    渡辺 将尚

    共著(国内のみ)

  • 「裏返しのサクセスストーリー――メッケルの『隠し絵』に見る戦後ドイツ」,「山形大学紀要」(人文科学)第15巻、第3号,2004年02月

    渡辺 将尚

    単著

  • 「逆読みされるテクスト――C.G.ユングのチベット仏教論」,「東北ドイツ文学研究」第47号,2003年12月

    渡辺 将尚

    単著

  • 「知の階層構造――C.G.ユングのインド旅行記――」,「ドイツ文学論集(日本独文学会中国四国支部)」第36号,2003年11月

    渡辺 将尚

    単著

  • 「先験的パラダイム――C.G.ユングの科学批判再考」,「山形大学紀要」(人文科学)第15巻、第2号,2003年02月

    渡辺 将尚

    単著

  • 「アンチテーゼ・ユートピア・鏡――ブレヒトにおける東洋」,「東北ドイツ文学研究」第45号,2001年12月

    渡辺 将尚

    単著

  • 「ブレヒトにおける両義的な東洋像――『コイナー氏談義』の東洋的要素をめぐって」,「ドイツ文学論集」(日本独文学会中国四国支部)第34号,2001年10月

    渡辺 将尚

    単著

  • 「東洋排除の構造――へルマン・ヘッセの『荒野の狼』」,「東北ドイツ文学研究」第44号,2000年12月

    渡辺 将尚

    単著

  • 「矛盾する東洋像――C.G.ユングの『黄金の華の秘密』――」,「文化」(東北大学文学会)第63巻、第3・4号,2000年03月

    渡辺 将尚

    単著

  • 「ヘッセの作品に見るインド思想観の変遷――インド旅行から『シッダールタ』まで――」,「東北ドイツ文学研究」第42号,1998年12月

    渡辺 将尚

    単著

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著書

  • ドイツ哲学・思想辞典,ミネルヴァ書房,2020年06月

    渡辺将尚

  • ドイツ語基礎単語帳,朝日出版社,2018年01月

    加藤健司・渡辺将尚他

  • 文学における不在,原研二先生追悼論文集刊行会,2011年10月

    森本浩一他編

科研費(文科省・学振)獲得実績

  • 基盤研究(C),2018年04月 ~ 2021年03月,テクスト分析を用いた戦後ドイツ歴史論争の再検討

  • 基盤研究(C),2018年04月 ~ 2021年03月,テクスト分析を用いた戦後ドイツ歴史論争の再検討

    ヨーロッパ文学関連

  • 基盤研究(C),2009年04月 ~ 2012年03月,戦後ドイツのラジオドラマ

  • 基盤研究(C),2005年04月 ~ 2007年03月,近代世界文学におけるロシア表象の研究

    「現代ドイツ演劇とロシア――ブレヒトとソ連共産主義」という題目のもとに、最晩年におけるブレヒトとソ連との関係について、その特徴を浮き彫りにする。

研究発表

  • 日本比較文学会2018年度東北支部大会,国内会議,2018年12月,シンポジウム「ロマン主義の伝染力(ヴァイラリティ)」,その他

  • 日本独文学会2016年度秋季研究発表会,国際会議,2016年10月,ナチズムは「アジア的」行為か―歴史家論争30年,アジアからの再考の試み,口頭発表(一般)

  • 日本比較文学会東北支部大会,国内会議,2014年11月,ヒトラーとピブーン――2つの大国化主義,口頭発表(一般)

  • 日本比較文学会東北支部大会,国内会議,2012年11月,「文化産業」としてのラジオドラマ―ジークフリート・レンツの場合,口頭発表(一般)

  • 日本フランス語フランス文学会東北支部大会,国内会議,2009年11月,戦後ドイツのラジオドラマ,口頭発表(一般)

  • 東北ドイツ文学会第47回研究発表会,国内会議,2004年10月,ブレヒトの『暦物語』における老子とブッダ―その共通点と差異,口頭発表(一般)

  • 東北ドイツ文学会第42回研究発表会,国内会議,1998年10月,ヘッセの『シッダールタ』におけるインド憧憬の崩壊について,口頭発表(一般)

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担当授業科目

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学会・委員会等活動

  • 日本独文学会,東北支部選出理事,2010年04月 ~ 2011年03月

  • 日本比較文学会,研究発表会(全国大会)実務委員,2017年02月 ~ 2017年06月

社会貢献活動

  • ふすま同窓会常任理事,2019年05月 ~ 継続中

  • ふすま同窓会100年記念祭実行委員,2018年06月 ~ 継続中

  • 山形大学生活協同組合理事,2017年06月 ~ 継続中

  • ティーデマン・ふすま賞委員会委員,2014年04月 ~ 継続中

  • 崇武館空手道選手権大会顧問,2003年10月 ~ 継続中

  • 放送大学山形学習センター客員助教授,2003年04月 ~ 2009年03月

    学習相談、面接授業の企画・立案等

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メディア報道

  • 『ふすま同窓会100年記念誌』編集副代表,2015年04月

相談に応じられる分野