2026/05/27 更新

写真a

イシグロ シュン
石黒 駿
ISHIGURO Shun
生年
1996年

研究分野

  • 労働法

学外略歴

  • 東京大学,助教,2022年05月 ~ 2024年03月

  • 東京大学,講師,2024年04月 ~ 2025年03月

  • 東京大学,講師,2025年04月 ~ 2026年03月

  • 山形大学,講師,2026年04月 ~ 継続中

所属学会・委員会

  • 日本労働法学会

 

論文

  • 降格・降給と賃金規程の整備・周知——住友不動産ベルサール事件,金融・商事判例 = The financial and business law precedents,(1736) 92-97,2026年03月

    石黒 駿

    単著

  • 「労働法と競争法」の構造 : 集団的労使関係における就労者保護と企業間競争との調整に関する日米欧比較法研究(1),法学協会雑誌 = Journal of the Jurisprudence Association / 東京大学大学院法学政治学研究科 編,142(11) 1347-1419,2025年11月

    石黒 駿

    単著

  • EUにおけるサービス提供の自由と「労働者保護」・「公正競争」——労働者送出に関するEU司法裁判所判例の通時的検討,労働市場の活発化と法政策の課題,109-153,2025年06月

    石黒 駿

    単著

  • 要件事実で読む労働判例 : 主張立証のポイント(第11回)降格に伴う賃金減額をめぐる紛争の要件事実 : 住友不動産ベルサール事件(東京地判令和5・12・14LEX/DB25599653)を素材に,季刊労働法 = Quarterly labor law,(288) 182-191,2025年03月

    石黒 駿

    単著

著書

  • 人事・労災補償・安全衛生,第一法規,2024年11月

    荒木, 尚志, 安西, 愈, 野川, 忍

総説・解説記事

  • 労働判例研究(No.1509)独禁法違反のおそれを理由とする団交拒否の不当労働行為該当性 : 国・中労委(一般社団法人日本港運協会)事件[東京地裁令和7.9.16判決],東京 : 有斐閣,ジュリスト = Monthly jurist / 有斐閣 [編],(1620) 138-141,2026年03月

    石黒 駿

  • 鼎談 労働契約をめぐる冒険 : 『「民法と労働法」講義』刊行によせて(上),東京 : 有斐閣,書斎の窓 = The window of author's study,(704) 4-21,2026年03月

    森田 修, 神吉 知郁子, 石黒 駿

  • 労働判例研究(No.1488)未確定の団交応諾命令の不履行を理由とする損害賠償請求の可否 : 京都市(救済命令不実施)事件[京都地裁令和5.12.8判決],東京 : 有斐閣,ジュリスト = Monthly jurist / 有斐閣 [編],(1608) 132-135,2025年04月

    石黒 駿

科研費(文科省・学振)獲得実績

  • 基盤研究(C),2026年04月 ~ 2029年03月,労働法における企業間競争の観点の再定位

  • 基盤研究(B),2024年04月 ~ 2028年03月,働き方の主体的選択をサポートする新・労働法システムの構築

    最低労働条件の法定や団体交渉による労働条件向上等を前提とする伝統的な労働法のアプローチでは、労働者のWell-being(労働者の幸福・満足度の高い働き方)を実現するには不十分であるとの認識に立ち、労働者の主体的選択尊重の法理を基軸に据え、伝統的労働法システムには、労働者相互間の利益調整や企業の統一的人事管理の要請との調整プロセスにおける新たな役割を与え、労働者のWell-beingの実現をサポートする新・労働法システムを提案する。
    本研究は、労働者の主体的選択が問題となる場面を、①労働関係成立ステージ、②労働関係展開ステージ、③労働関係解消・転職ステージの3ステージに整理し、労働者の主体的選択の発現状況と、他の労働者や企業の人事管理上の必要性との調整問題について、日本と諸外国の状況を検討し、④新・労働法システムの指導理念としての労働者の主体的選択尊重の法理を明らかにし、⑤新・労働法システムにおける伝統的労働法の役割を再検討するものである。当初は各年度に①②③と順次検討することも考えていたが、①~③は相互に関連しているため、2024年度においては、3ステージの相互関係に留意しつつ、主体的選択に関連する法制度・法解釈に関する諸外国の状況と日本の状況について検討を行った。
    具体的に発表された業績としては、主体的働き方の一つの典型であるが、労働法上の保護が世界中で議論されているフリーランスについて、2023年にフリーランス法が立法され2024年11月に施行されたことから、同法についての検討には力を入れた(論文荒木1、2)。同様に、労働者と独立自営業者の境界領域に位置する就業者に関する法的問題についても検討を行った(論文笠木8、学会発表日原7、笠木・日原8)。また、雇用システムの変化が労働者の主体的選択問題にどのように影響しているのかについても労働法システム全体の課題として比較法研究を実施するとともに(論文荒木3、4、5、6、笠木8、学会発表荒木1、2、3、4、神吉5、笠木6)、日本法の検討も総論的課題(土岐9、石黒11)および各論的課題、特に、主体的選択にあたって課題となる妊娠・出産・育児というライフイベントについての人事上の処遇問題についても裁判例の動向を調査した(論文日原10)。
    2024年度において、当初は、上記の①労働関係成立ステージに絞って各国の状況を研究する計画を立てていたが、研究を進める過程で、①~③の各ステージは相互に関連しあっていることから、各ステージを区切ることなく各ステージの問題の相互関係に留意しつつ検討を進める方針を採ることとした。このような研究推進方針の微調整はあったものの、検討の実質については問題なく展開できている。すでに検討成果の一部については、論文や学会発表の形で公表しており、特に、国際労働法社会保障法学会ローマ世界会議において、研究代表者荒木および分担者神吉は本研究に関連した報告を行い、各国の研究者と意見交換を行うことができたことは大きな収穫であった。また、研究分担者日原は、カナダにおける「配慮義務」(日本でいう合理的配慮)概念の差別禁止法制における役割やカナダのプラットフォームワーカーをめぐる動向等について、オンタリオ州人権委員会や現地の研究者へのインタビュー調査を行うなど着実に研究を進展させることができた。
    なお、2024年度末に研究代表者は欧州調査を予定していたが、諸行事のために実施できなかったが、当該調査は次年度以降に実施する予定である。
    次年度以降は、①~③の各ステージの相互関係に留意しつつ、さらに各国の法制度および法解釈の実情について比較法的研究を継続する。また、日本法についてもメンバーシップ型雇用からジョブ型雇用への転換がもたらす法的課題について、近時の最高裁判決の検討を含めて、解釈論上の課題に取り組む。あわせて、2025年1月8日に公表された労働基準関係法制研究会報告書では、働き方改革の5年後見直しに対応した法改正問題とともに、中長期的課題として労働者・事業概念の再検討そして労使コミュニケーションの課題について、意欲的な提言を行っている。この報告書の提起した課題は本研究とも密接に関連していることから、本研究でも労働者概念の再検討と従業員代表制度を視野に入れた労使コミュニケーションの課題について、検討を進化させたい。なお、本研究は日本のみならず諸外国でも同様に問題となっている課題を取り扱っていることから、次年度においても、我々の研究状況について積極的に国際発信し、諸外国の研究者との意見交換の充実に努めたい。2025年6月末から7月にかけてのLabour Law Research Networkの第7回バンコク会議は、世界中の労働法研究者が集まる貴重な機会であるので、本研究参加者は報告等を行い、国際的なフィードバックを受けて研究の深化に努めたい。

  • 研究活動スタート支援,2022年08月 ~ 2024年03月,役務提供者の団体行動及び団体交渉をめぐる競争法・労働法上の規律に関する比較法研究

    令和4年度は、第一に、EUにおける労働協約と競争法の関係が問題となったEU裁判所の判例と欧州委員会(競争当局)のガイドラインを中心に、文献研究を行った。
    まず、EUにおいてはEU運営条約101条以下の条文上、「事業者」でなければ、違反の主体とならない。また、「労働者」は「事業者」に当たらないとされている。これらのことが持つ意味を確認し、根拠となる判例の検討を行った。
    次に、団体交渉の結果として労働協約が締結される場合につき、EU裁判所の判例上、EU運営条約101条の適用除外が認められている。これらの根拠となる諸判例、関連する学説の議論、近時の欧州委員会のガイドラインを検討した。適用除外の要件として、協約の主体や性格に関わる要件(労使団体間の団体交渉の結果であること)と協約の目的に関わる要件(労働条件の改善に貢献すること)の2つがあるところ、EU裁判所で実際に紛争となった事例を見る限りでは、協約の主体や性格が決定的であり、目的は結論を左右する機能を発揮していないことが確認できた。また、欧州委員会のガイドライン(一人自営業者労働協約ガイドライン)は、判例の内容の明確化と法執行プライオリティの明確化(ここでは、一定の労働協約に関して欧州委員会が法執行を控えること)という2本柱でできているところ、実際には全体として委員会の法執行プライオリティに関する態度表明が重視されていることを、一定程度裏付ける結果が得られた。
    以上の成果の一部は2023年6月に公刊予定である。
    第二に、当初予定していなかったことであったが、2週間ほどフランスに滞在する機会を得て、口頭でのプレゼンテーションや現地での文献調査およびインタビュー調査を実施した。フランスでは労働法と競争法の問題のどこに関心が向けられているのか、労働法学者と競争法学者とで見方がどう異なるのかにつき、一定の傾向を窺うことができた。

研究発表

  • KEOセミナー,国内会議,2025年09月,慶應義塾大学産業研究所,「労働法と経済法(競争法)」の来し方と行く末,口頭発表(一般)

  • LLRN 7 Bangkok (Labor Law Research Network Conference 2025),国際会議,2025年06月 ~ 2025年07月,Reconciling Competition Law and Labor Law: A comparative analysis of legal approaches and structural designs,口頭発表(一般)